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院長ブログ

児童うつ病

児童うつ病(参考:コロナうつ病)

コロナ下で児童うつ病が増えており、小児科では起立性調節障害としか診断されておらず、児童うつ病が見逃されている場合があります。時に自殺がありますので親は充分注意しましょう。
大人のうつ病との違いにも気を付けましょう。


従来言われたことは、
  子どもは自分から症状を訴えることは稀、
  いらいらが目立つ、西洋薬は、アクチベーション作用があり、、自殺念慮を増す
  ことがあるので十分注意して使う、
  自殺に十分注意する。10歳以下には使用薬は使わない。、
  むやみに励ますな、
  怠けているというべからず、あったかい目でじっくり対応しましょう
  不登校の場合は対応は難しいが、強引に行かせるのはまずい、有給休暇
  のつもりで時々休んで、週に2-3回いければいとする、学校にも協力をお願いする。
  但し、中学生は勉強が親も本人も気になるので、家庭教師、塾、最近のオンライン
  授業を受けさせる
  などだったでしょう。


 これに追加は?


① 子どものうつ病の診断は結構難しいです。適応障害と片づけられ、うつ病を
 専門家といえども見逃すことがあります。一方児童の専門家は少ない。
 最近、コロナうつ病が問題になっています。小児科では起立性調節障害としか
 診断されず、昇圧剤程度しかもらえません。
 うつ病には必ず不眠と自律神経失調症・・・・その中の起立性調節障害をよく合
 併する、を知ることです。他に頭痛、腹痛、めまい、吐き気などもきます。うつ病
 は結構自殺があります。早めの受診と専門の治療を受けましょう。

 うつ病になりやすい子は、早ければ10歳頃から不安障害・・・対人不安、対人恐怖、
 視線恐怖、強迫症状などが始まり、中学ではパニック障害を発症する子もいます。
 うつの前に不安、各種自律神経症状が先行するということを知っておきましょう。
 3年前、一斉休校の時、生活が乱れ、携帯・ゲーム依存になり、解除になっても携帯、
 ゲーム器械を離せない子が増えました。一部に、うつ病を生じています。
 子どもと親はよく話し合って、今のままでは気分障害はなかなか治らず、将来に禍根
 を残すということをしっかり親が子どもに伝える必要がありましょう。

②西洋薬ですが、上の注意は当然です。しかし、私は漢方を使う方ですが、なかなか効か
 ないときはやはり慎重に西洋薬を用います。副作用には充分注意が必要です。やめ方に
 も注意が充分必要です。また、希死念慮がある時は必要時入院が必要です。これをため
 らってはいけません。
 日本の子どもは世界からみて結構自殺率が高いといわれます。子どもの「自殺」は余り
 にいたましい。充分注意して専門家とタイアップして対応していきましょう。
幸い、私は今まで子どもの自殺例は経験なくて安堵しています。


③イライラが多い。
  たしかにこれは正しい。イライラが強い子はうつを疑え、が専門家の常識?です。


④治りはどうか?
  子どものうつ病は治りやすいですが、治るまでどうサポートする かです。当然、子
  どもは自分の不調に対し不安が強いだろうし、それに対し、必ず元に戻れるんだよと
  励ましていくことが大切でしょう。逆になかなか治らない時は、何か体の病気が隠れ
  ていないかチェックする必要があるでしょう。


⑤食事と睡眠が大切  これは正しいでしょう。甘いもの、麺類、ジャンクフードは控えましょう。
  オメガ3はとりましょう。トリプトファンは大事です。


⑥最近の子どもは大抵、携帯、ゲーム依存傾向があります。1日2時間以内が原則です。
 なかなか守れない時は専門外来へ。但し、その専門の医師が少ない。頭の痛いところ
 です。睡眠は1日8時間は必要です。寝ている間に各種ホルモン、血が作られます。
 老廃物も出してくれます。夜10時から6-7時前寝ましょう。寝る子は育つ、は真理です。
 但し、最近塾に行くこが多くて、塾から家に蹴るのは夜10時ごろとか。これでは、帰宅後
 食事して、宿題して、スマホもいじって、になり、就寝は夜1-2時になることも。
 学校も塾も頑張るのは、結果、アブ八チ取らず?になってしまいます。
 有名私立高校を受験する生徒は塾も必要でしょうが、公立高校では学校の勉強で十分でしょう。
 教科書を3回読めば御三家の高校にも十分合格できます。むしろ、家庭教師がいいでしょう。
 夜、10時就寝を心掛けてください。

⑦治ることを信じて、専門医と共同作業をおこなっていきましょう。カウンセリングも大切です。
  うつは治る、です。
                         R5.5.18 
                         メンタルクリニック心の声
                         脇元 安(文責)

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